家づくりを考えるときに、ぜひ知っておきたいのが「断熱等級」という言葉。

なんとなく「断熱＝冬あたたかくて夏涼しい」とは聞くけれど、
具体的にどう快適さに関係してくるのか、よく分からない…という方も多いかもしれません。

今回は、この「断熱等級」の基本から、
等級ごとの違い、高断熱住宅のメリットまで、わかりやすくご紹介します！

断熱等級とは？

「断熱等級」とは、住宅の断熱性能（外気の影響を受けにくく、室温を保ちやすい性能）
を評価したものです。正式には「住宅性能表示制度」という
制度の中で定められていて、等級が上がるほど断熱性能が高いとされています。

もともとは等級1〜4が基本でしたが、省エネ住宅の普及や脱炭素社会の
実現に向けた動きを受けて、2022年に新たに等級5・6・7が制定されました。
これにより、より高性能な断熱住宅が正当に評価されるようになっています。

現在の等級ごとの違いは、以下の通りです。

また、2030年には等級5が“最低基準”として義務化される予定で、
これはつまり、これからの家づくりでは「等級5がスタートライン」になるということ。
快適さや省エネ性をしっかり実感できる住まいを目指すなら、
等級6以上をベースに考えるのが主流となりつつあります。

高断熱住宅のメリット｜“断熱”が住まいに大切な理由

断熱性能がしっかりしていると、住宅の中は外気温に左右されにくくなり、室温が安定します。
これが、住み心地・健康・家計・建物寿命にまで影響してくるからこそ、
“断熱”は家づくりに欠かせないポイントなんです💡

では、具体的にどんなメリットがあるのでしょうか？

✅ 夏は涼しく、冬はあたたかい
冷暖房の効きがよくなり、年中快適な室内環境が手に入ります。
急激な温度変化がないので、季節の変わり目も過ごしやすくなります。

✅ 光熱費の節約につながる
高断熱住宅はエアコンの使用が最小限で済むため、冷暖房にかかる光熱費を大きくカットできます。
初期費用はかかっても、長く暮らすほどお得に。

✅ 健康リスクを減らせる
脱衣所や廊下などの寒暖差が原因で起こるヒートショック。
高断熱住宅では家中の温度差が少なくなり、健康面でも安心です。

✅ 結露やカビを防ぎやすい
断熱性能が高いと室内と外気の温度差による結露が発生しにくく、
カビやダニの発生も抑えられます。建物の寿命にもつながるうれしいポイントです。

✅ 補助金を受けられる可能性がある
国や自治体が実施している住宅の省エネ化支援制度（こどもエコすまい支援事業など）
では、断熱等級の高い住宅が補助金の対象となることがあります。
制度によっては、数十万円規模の補助が受けられることも！

快適さ＝断熱だけじゃない。でも、断熱はベース。

断熱性能は家の快適性を支える大きな要素ですが、
さらにいくつかの要素がバランスよく整うことで、心地よい住まいになります。

たとえば「気密性」（すき間の少なさ）や「換気計画」（空気の流れ）や
「日射遮蔽」（夏の日差しのコントロール）など、他にも見逃せないポイントが！

こうした工夫が加わることで、
断熱性能がより効果を発揮し、一年を通して快適な空間が実現します✨

これらの対策は、設計段階で施工会社に相談すれば対応してもらえることが多いので、
気になる方は「気密測定をしているか」「日射対策の工夫はあるか」など、
事前に確認しておくのがおすすめです◎

断熱等級を知ることで、よりよい家づくりへ

「断熱等級」は、家のあたたかさや涼しさだけでなく、
光熱費や健康、そして家そのものの寿命にも関わってくる大切なポイントです。

とくにこれからの住宅では、高断熱・高気密が当たり前の時代へ。
建てるときだけでなく、住み始めてからの快適さや安心感にも直結してくるため、
性能面をしっかり確認しておくことが大切です。

間取りやデザインだけでなく、
見えない“性能の中身”にも目を向けることが、後悔しない家づくりの第一歩。
家を建てる・買う・リフォームする際は、ぜひ「断熱等級」にも注目してみてください！