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日常

JJJよ永遠に

2025.05.15

ラッパー/トラックメイカーとして唯一無二の存在だったJJJさんが逝去されたという知らせを受けてから、時間が経った今でも、胸の奥に静かな動揺が残り続けています。その喪失を完全に受け入れられないまま、日々の生活の中でふと音楽を流すと、彼の声やビートが鳴り出して、そこに彼が「いた」ことを思い出させてくれます。信じがたい現実と、それでも変わらずに存在し続ける音楽。そのギャップに、言葉では言い尽くせない感情が湧き上がります。

JJJさんの音楽には、どの作品にも一貫して「誠実さ」がありました。派手な自己主張や流行に乗るような姿勢とは無縁で、常に自分自身の言葉とリズムで、彼だけの世界を静かに、しかし確実に築いていった姿。その姿勢は、時代に消費されることのない普遍性を持ち、多くのリスナーや同業のアーティストに強い印象を残してきたはずです。

楽曲一つひとつに漂う空気感、言葉の選び方、リズムの緩急、そしてビートの隙間に宿る静けさ。彼の音楽は、ただ「聴く」だけのものではなく、むしろ「感じる」「向き合う」ためのものだったように思います。それは音楽という枠組みを超え、人生の背景に静かに染み込んでくるような、深い余韻と存在感を持っていました。

初めて彼の音楽に触れたときの衝撃は、今でも鮮明に記憶に残っています。大げさな言葉もないのに、心の奥にストンと落ちるような説得力。日々の生活の中で見過ごしてしまいそうな感情や景色をすくい取り、まるで詩のように、音の中にそっと差し出すような表現。そのセンスと技術、そして何よりも「音楽とは何か」を深く理解している姿勢に、ただただ圧倒されました。

彼が残した作品群――とりわけ『Yacht Club』や『MAKTUB』といったアルバムは、その時々の空気感や彼自身の思索が濃密に詰まったドキュメントであり、同時にそれを聴く私たちそれぞれの人生ともリンクする、不思議な共鳴をもたらすものでした。時間が経ってから改めて聴いてみると、当時は気づけなかったニュアンスや感情が立ち上がってくる。そんな深さと豊かさが、彼の音楽には常にありました。

また、JJJさんは同世代・同ジャンルのアーティストたちとの交流や共演の中でも、常に静かに確かな存在感を放っていました。中でもKID FRESINOさんとの関係性は、単なる音楽的なコラボレーションにとどまらず、深い信頼と理解に基づいた絆のようなものを感じさせてくれました。互いに影響を与えあいながら、それぞれの表現を高め合っていく関係性。そのやり取りの中には、言葉にできない感情や思想が交錯していたように思います。

SNSやメディアでは、彼と親交のあった多くのアーティストたちが追悼の言葉を寄せています。その一つひとつに込められた想いの深さが、JJJさんという人物がどれほど信頼され、尊敬され、愛されていたのかを物語っていました。決して前に出るタイプではなく、静かに己の信じる道を歩んできた彼だからこそ、その存在はより強く、深く、心に残るのだと感じます。

音楽という形で遺された彼の作品たちは、これからも私たちの人生の中で鳴り続けていくことでしょう。ふとした瞬間に耳に入ってくるあの声やビートが、また私たちの背中をそっと押してくれる。JJJさんの音楽は、これからも変わらず生き続けます。

JJJさん、あなたの音楽に、そしてあなたという存在に、心から感謝を捧げます。出会えて本当に良かった。あなたの作品は、これからもずっと私たちの中に在り続けます。

どうか安らかにお休みください。そして、またどこかであなたの音に出会えることを願っています。

この記事を書いた人

ジールプランニング

ジールプランニング

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